前回の『ゴジラ』の知られざる誕生秘話part②に引き続き、日本が世界に誇る怪獣の王ゴジラにまつわる誕生秘話をご紹介します!
目次
10.ゴジラのモデルは“児童向け百科事典”?!
ゴジラの元々のデザインを手掛けたのは漫画家の阿部和助。彼は、ゴジラの原作を務めた小説家香山滋の作品の挿絵を担当していた経緯からゴジラのデザインを依頼されました。そして出来上がったデザインは頭が“キノコ雲”状のグロテスクなモンスター…。あまりにも露骨だと感じた制作陣はこのデザインを改良します。美術監督だった渡部明がたまたま手元にあった「玉川児童百科事典」にあったイグアノドンの体形にティラノサウルスやアロノサウルスの要素を加えてゴジラの原型となるデザインを完成させたのでした。
11.ゴジラのウロコはワニのウロコ?!
大まかなデザインが決まったところでゴジラの粘土による立体的な原型が作られました。第一回の原型でのゴジラのウロコは丸いブツブツのような形状でした。「これでは迫力に欠ける」と判断した制作陣は、最終的にワニの体表にある細長いウロコをもとにゴジラの表面にヒダヒダをつけることによってゴジラの迫力を表現する事に成功しました!
12.初代ゴジラの色は“濃い灰色”
美術監督の渡辺明はゴジラの体色について以下の様に語っています。
「色はね、灰色の濃いみたいな色。始めからそうですよ。ああしないと困るんだ。あんまり感光度きついとハイライトが効きすぎちゃって。艶があるとダメだよね。メラメラしちゃって、怖さがなくなる。それでいてある程度反射がある。まあ紺の濃いのが一番いいのよ。」
ちなみにゴジラの口のなかだけは生物感を出すため赤く塗ってあったそうです。
13.宣伝のためゴジラはラジオドラマ化されていた?!
東宝の宣伝部では、『七人の侍』につづく大作として認識されていた『ゴジラ』を成功させるためにある計画が進行されていました。『ゴジラ』をラジオドラマとして放送するという計画です!
この計画は無事実行され、開局されたばかりのニッポン放送で『ゴジラ』は毎週1回30分の冒険科学劇ドラマとして「怪獣ゴジラ」と銘うたれ放送されました。放送期間は昭和29年7月17日から9月25日までの全11回、土曜日の19時から19時半のゴールデンタイムで放送されました!
まとめ!!
以上、前回に引き続きゴジラにまつわる誕生秘話を4つご紹介しました!
ゴジラのデザインにも紆余曲折あったんですね…、今のデザインに落ち着いて本当に良かったです……。
ラジオドラマの件に関しては、東宝のゴジラに向けた情熱が感じられてなんだか感動しちゃいました!
また引き続き誕生秘話をご紹介いしようと思います!